佐藤さんと初めてお目にかかったのは、5年前でした。以来、年に数回のペースでお会いしていましたが、今から1年半くらい前に、今回、移籍することになった法律事務所をご紹介いただきました。
佐藤さんは、その事務所の中心的存在の一人である弁護士と、私の波長が合うと思うから、お薦めしますと、にこやかに、きっぱりと説明して下さいました。
実際に面接に伺ってみると、なるほどそのとおりで、この数年間のお付き合いの中で、佐藤さんに、私という人間を的確に把握されていたんだなあと、驚きつつもうれしい瞬間でした。
実際に現在の事務所を離れるには、さまざまな事情を考慮する必要があり、今回の移籍まで1年半かかったのですが、その間、佐藤さんの「お薦めします」というきっぱりとした言葉が頭から消えることはありませんでした。弁護士の仕事は人的要素が極めて大きいにもかかわらず、移籍先の情報を入手することは、実は容易ではありません。
訴訟や案件の相手方だったとか、信頼できる友人は所属しているとかいった例外的事情でもない限り、数時間の面接等で、判断せざるを得ないことになります。このように特殊な業界ですから、佐藤さんのようなパイプ役は、必要不可欠な存在なのだと思います。5年間のお付き合いを通じて、佐藤さんから頂いたアドバイスは、私の宝物です。